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ジェームス・ウィルクス@TUF9

先日のTUFシーズン9 Finaleでインパクトのある試合をして優勝したジェームス・ウィルクスが気になっていたので、今更ながらにTUFシーズン9をチェック。二回戦のフランク・レスター戦はまだ観られていないが、一回戦と決勝のレスターとの再戦は観たので感想を。

■TUF一回戦
○ ジェームス・ウィルクス[1R 30秒]チェ・ミルズ ×
wilks.jpg最初の展開の打撃戦でウィルクスは相手のパンチを数発もらう危なっかしい立ち上がり。ストレートに打ち抜いてくる相手の打撃に対して、ウィルクスのパンチは大振りだし、ガードも甘い。ミルズが突っ込んできたところに、ウィルクスは下がりながら頭を下げて相手の足に組みつき、そのままグラウンドに持ち込み金網際で足関をトライ。これも中途半端な距離だったので相手のパウンドを7~8発まともにもらっていたが、ウィルクスは身体を回転させてヒールホールドをフックすると、相手は悲鳴を上げてタップ。結果はウィルクスの秒殺勝利だった。

この試合だけを見ると、ウィルクスには肉体面と打撃、足関をトライしたときのパウンド対策については改善点がかなりあるように見えた。UFC本戦に行くならやっぱり、全体のレベルアップがないと厳しい気がする。グラウンドの展開になったのは偶然のようにも見えたし、今成選手のように演技して寝技に持ち込んだのかは、ちょっと判断がつかなかった。

■TUF準決勝
○ ジェームス・ウィルクス[3R 2分20秒 TKO]フランク・レスター ×

iji.jpg二回戦でウィルクスはレスターと試合をしており、2Rで腕十字を極めて勝っているが、準決勝に上がるはずの選手が感染症にかかったため、レスターが準決勝に繰り上げ出場で両者の再戦が決定。
ウィルクスはこれがTUF内で3試合目だが、かなり打撃がうまくなっている。左のジャブのスピードと精度が上がっているのでローキックも当たる。レスターには一度勝っているからか、かなりリラックスして闘っているように見える。1Rは後半胴タックルで組みついたものの、ウィルクスはテイクダウンをとれず。

2Rからは打撃でウィルクスが優位に立つ。ウィルクスは遠い間合いからの左ジャブを的確にヒットさせ、相手が強打してくると右のアッパーでカウンターをとり、時折ブラジリアン風のハイキックを命中させるなど、いいテンポで攻める。3R、レスターはもう気持ちが折れていてウィルクスの右ストレートを立て続けに浴びてしまう。ここでウィルクスはクリンチに持ち込み、ヒザ蹴りをクリーンヒットさせてTKO勝ちを奪った。

この試合では一回戦で見えた課題をウィルクスはかなり改善していた。本来、寝技師であるウィルクスがスタンドの攻防でしっかり闘えるようになったことでかなり試合の幅が広がった。この成長があって、決勝のダマルクス戦での爆発につながるのね……。

※※※※
ウィルクスのプロフィールを見たけど、彼はエリック・パーソンの弟子だったのね。だから、あんなにキレる足関節がうまいのか! パーソンは世界各地での技術セミナーで参加者をドン引きさせるぐらいキテレツな技を惜しみなく披露するというけれど、決勝でウィルクスが見せた珍しい技は、そんな“技マニア”パーソンの直伝の技なのかも。

現在、ウィルクスは柔術の茶帯だが、もしパーソンから黒帯が与えられれば、彼の系譜は“コンデコマ”前田光世→カーロス・グレイシー・シニア→カーロス・グレイシー・ジュニア→ヒーガン・マチャド→エリック・パーソン→ウィルクスとなる。もっとも、ウィルクスは現在UFCと数千万単位の契約を済ませて、TUFの撮影終了後に自身のジムをカリフォルニアにオープンさせているのだが。

なんにせよUFC本戦でどんな活躍を見せてくれるのか楽しみな選手である。

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ジェイク・シールズインタビュー@MFIGHT

jake.jpg韓国の格闘技ニュースサイト『MFIGHT』がジェイク・シールズのインタビューを掲載している。いつものように英語→韓国語→日本語に翻訳。基本的に丁寧で礼儀正しいシールズの性格や、『MFIGHT』で初めてのインタビューということもあって基本的な人物紹介程度の内容に収まっている。できればしばらくは関係が薄そうなUFCのことよりも、同階級のマッハ選手やかつて「自分との対戦を逃げた」等の話をしていた青木選手を含め、かつて修斗のリングで経験を積んでいた日本格闘技界の話も展開させてほしかったが、インタビュアーは韓国人なのでそれは仕方のないところか。原文にある韓国についての印象や、韓国人の格闘技ファンへのメッセージなどは割愛した。

以下、MFIGHTより引用。(写真提供:Team Asgard)

※※※※※※※引用本文※※※※※※※

――まずは自己紹介から。
シールズ 名前はジェイク・シールズ。ウェルター級で闘っている。子どもの頃から二人の兄弟と山に登ったり、スノーボードをしたり、冒険をしながら遊んでいた。そういうことが現在の自分に非常に役に立っている。レスリングは9歳の時に始めたんだ。その後、大学の時にチャック・リデルと出会い、彼とトレーニングするようになった。一緒に練習し始めて、たった2週間で最初の試合に出場したよ。レスリングの奨学生としてサンフランシスコ州立大学に入学し、その後はシーザー・グレイシーのもとでトレーニングするようになった。

――ニック・ディアス、ギルバート・メレンデスととくに親しいとようだが、彼らとはどういう関係か? 
シールズ 彼らとは一緒のチームでトレーニングしていて、もう8年も親友として過ごしているよ。

――多くのファンが同階級のベストファイターとあなたの試合を観たいと思っている。ただ、ジョルジュ・サンピエール(以下GSP)をはじめとして、多くの選手はUFCの所属選手だ。将来的にUFCに移籍する可能性はあるのか? 
シールズ GSPとは本当に一度闘ってみたいね。でもいま僕はストライクフォースと契約している。ストライクフォースは本当に素晴らしい団体だよ。ただ、多くのファンが僕に期待していることがあるように、僕もいつかはGSPやほかのUFCの強い選手と対決できる機会がくると思っている。

――最近、キャッチウェイトでロビー・ローラーと闘ったが、階級が上の彼より身体が大きく見えた。上の階級(82キロ以下)で試合をすることは難しくなかったか? 
シールズ 僕がローラーよりも背が高いから、そう見えたのかもしれないね(笑)。彼は僕より6キロ以上重かったと思うよ。ローラーは本当に凄い選手で、今回の試合では幸運にも僕が試合をコントロールできた。自分はいつでも階級に関係のないトレーニングをずっとしている。それで今回はうまく闘えたんだと思う。ただ、相手の選手に合わせて作戦は試合ごとに少しずつ変えているよ。

――あなたのバックボーンである“アメリカン柔術”について説明してください。
シールズ 僕は子どもの頃からレスリングをしていて、いまでは柔術の黒帯を持っている。自分が考える柔術の魅力は相手の失敗を待ってそこにつけ込むことで、そしてレスリングは積極的に相手に向かっていくという違いがある。このふたつのスタイルを組み合わせて考え出した名前が“アメリカン柔術”なんだ。

――最近8試合中、6試合が一本勝ちだが、いつも試合で一本を狙っているのか? 
シールズ そうさ。すべてがいつも計画どおりなることはないけど、サブミッションのことを常に念頭に置いて闘っているよ。サブミッションは最も自分が自信を持っているテクニックだし、柔術がMMAで役立つということを多くのファンに見せたいと思っている。

――以前、インタビューでよく娘さんや家族について話していたが、家計を支える立場でプロファイターを続けていくことについてどう思うか? 
シールズ 以前は自分が愛する娘や家族を養うのが難しいほど、経済的には苦しかった。 でもいまは蓄えもあるし、近い将来、家族のために家を買う計画もある。一緒に旅行しながら家族とってもよい父であろうと努力しているよ。

――韓国のキム・ドンヒョンはUFCで成功することができると思うか?
シールズ できると思うよ。彼の試合は観たことがあるけど、彼のバランスと柔道のテクニックに驚かされたよ。新しい技術をもう少し学んで、努力を続けていけば大きな成功を手にすることできるんじゃないかな。

――GSP vs チアゴ・アウベス、ブロック・レスナー vs フランク・ミアの2試合は、誰が勝つと思うか? 
シールズ 全体的な経験と技術を見ると、GSPが少し有利だと思う。レスナーとミアの勝敗予想は本当に難しいよ。レスナーは非常に大きくてテクニックで封じ込められるサイズじゃない。でもミアは素晴らしいテクニックと経験を持っている。ただ、この2試合は本当に予想が難しいね。

※※※※※※※引用終わり※※※※※※※

 

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7.18『Art of War』

7.18『Art of War13: Rising Force』中国北京大会の対戦カードが出たようだ。
韓国人四選手が参戦、日本からは藤井勝久選手が参戦する。どういうスポンサーがいるかはわからないが、AOWは参加国数が凄い。主催国の中国、そして日本、韓国、さらにはフランス、モンゴル、ブルガリア、タイ、スロバキア、ウズベキスタン、オランダ、ポーランド、ブラジル、スウェーデンと多種多様。

日本の藤井勝久選手は以前ロドニー・フェベラスと呼ばれていたロドニー・グランダーと対戦。韓国人は6.7『武神』に出ていたキム・ドンヒョン(UFCファイターとは同姓異人)、ブルガリアのLubomir Guedjev、カン・ギョンホは中国のNing Guang You、ユ・ウソンはスロベニアのEgon Racz、イム・ジュンスはホーウス・グレイシーと対戦する。このホーレスは、正式にはホーウス・グレイシーJr.で、ヒクソンより強かったと言われる伝説のグレイシーの息子である。ホーウスは1981年にハングライダーの事故で死去している。ジュニアは195センチ、113キロという巨漢で、この試合がMMA3戦目。IFL、AOWで試合をしており、2戦ともチョークで一本勝ちしている。

イム・ジュンスは、6.4『ネオファイト12』のあと、AOWの関係者がその試合ぶりを気に入って参戦をオファーしていたのを見かけたが、まさかホーウスに当てるとは。グラウンドに持っていかれればホーウスの勝利は堅いだろうが、スタンドでイム・ジュンスがどこまでやれるか。この試合はちょっと注目だ。

それから韓国のユ・ウソンは将来有望ないい選手。韓国では“野生馬”と言われるように身体能力が高く、韓国格闘技界の強豪、マイケル・カク・サジン、キム・チャンヒョンに勝利しているし、今年の6月にはアメリカのローカルMMA大会『WARTOWN BEATDOWN』のメイン1RでTKO勝利している。その際には、アメリカに来ていた日沖発やマイク・ブラウンらとも練習したとか。 韓国内の格闘技市場はさっさと諦めて旺盛に海外の大会で経験を積んでいる点など、そのハングリーさも魅力。

ほかにはモンゴルのジャダンバ・ナラントンガラグも参戦いるようだ。まだまだ玉石混淆な大会だろうが、国際的な試合をふんだんに行ないながら地元の中国人を育てるのは、素晴らしい。現地に観に行きたくなってしまった。
 

■7.18『Art of War: Rising Force』
84 kg - Xu Chao (China) versus Yoann Gouaida (France)
90 kg - Luo Qiang (China) versus Dorjderem Munkhayasgalan (Mongolia)
78 kg - Kim Dong Hyung (Korea) versus Lubomir Guedjev (Bulgaria)
66 kg - Ning Guang You (China) versus Kang Kyung Ho (Korea)
72 kg - Bernueng Sakhomsin (Thailand) versus Jadambaa Narantungalag (Mongolia)
Main Card:
72 kg - Yu Woo Sung (Korea) versus Egon Racz (Slovakia)
72 kg - Wu Hao Tian (China) versus Shukhrat Minavarov (Uzbekistan)
96+ kg - Katsuhisa Fujii (Japan) versus Rodney Glunder (Holland)
72 kg - Dai Shuang Hai (China) versus Marcin Pionke (Poland)
96+ kg - Rolles Gracie (Brazil) versus Yim Joon Soo (Korea)
78 kg - Wang Sai (China) versus Claes Beverlov (Sweden)
 

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五味が『アフリクション』出場決定!?

『アフリクション』への五味隆典の参戦が決定か!?

複数のアメリカのMMAサイトが報じたところによると、8.1『アフリクション』で五味隆典 vs ラファエロ・オリベイラとの対戦が実現しそうだとのこと。
オリベイラは27歳でMMA戦績8勝1敗だが、ShoXC、ROTCに出た以外はローカルMMAイベントでの経験がほとんど。オリベイラのキャッチフレーズは“トラクター”。……なんだか、のどかな感じだなあ。オリベイラっていう名前はブラジル人ぽいけど、アメリカに住んでいるらしい。

試合はPPVマッチになる予定だという。これで『アフリクション』の日本でのPPVも一気に実現しそう? 

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『ULTIMATE CHAOS』を観た (2)

以下、『ULTIMATE CHAOS』の続き。

■ウェルター級5分3R
○ ワーチーム・スピリットウルフ[1R KO]ブレット・クーパー ×
8.1『アフリクション』で五味隆典と対戦の噂があったブレット・クーパー。いつものようにボサボサの髪。スピリットウルフはネイティブアメリカンらしく、いかにも根性がありそうな風貌。実績的にクーパーがかなり上だが、はたしてどうか。
スピリットウルフは組んで試合がしたいらしく、遠い間合いからパンチで飛び込んでクリンチを狙う。一方のクーパーは最近5連続KO勝ちしているだけあってスタンドに自信ありげ。しかし、1R後半にクーパーが跳びヒザ蹴りに行ったところをスピリットウルフの強烈な右ストレートを二発被弾して、ストーンとダウン。そのままスピリットウルフはパウンドを落として激勝。クーパーは慢心したか。スピリットウルフの本能的な闘いぶりが印象に残った。

■ライト級5分3R
○ クリス・ホロデッキ[1R RNC]ウィリアム・スリヤパイ ×

FIGHT AND LIFEの高島“マナブゥ”学氏が昔からイチ押ししてきたホロデッキはかつては『戦極』参戦の噂もあったポーランド系カナダ人。TKO、IFLを主戦場として10戦以上の経験があるが、まだ21歳という若さ。対するスリヤパイは37歳でKOTCなどで闘ってきたベテラン中堅選手。タトゥー多し。
ホロデッキ、打撃の展開から組みついてテイクダウンするまでがかなり速い。バックからチョークを狙いつつ、パウンドを落とす。結局、ホロデッキはポジションをキープして残り1分、チョークでタップを奪った。ホロデッキはスタンドからグラウンドへの繋ぎが優れていて、反応の速さが印象に残った。早く日本でも総合の試合をしてほしい。

■フェザー級5分3R
○ ハビエル・バスケス[1R ギロチン]マーク・カーゴシアン ×

ShedogによるとこれがMMAデビュー戦のカーゴシアン。バスケスは1年8か月ぶりの試合。試合が始まると、タックルにきたカーゴシアンを受け止め、バスケスがキュッとギロチンで極めてオシマイ。試合時間はたった19秒。これはカーゴシアンが悪いというよりもマッチメイクが悪い。バスケスに新人のデビュー戦の相手をさせるなんてもったいなさすぎる。

■175ポンド契約5分3R
○ コリン・マッキー[1R KO]ランス・トンプソン ×

トンプソンはこれがデビュー戦、マッキーも4勝1敗のローカルファイターで、どうしてセミ前の試合なのか不明。互いに隙を見てタックルをしかけてテイクダウンを狙うが、寝技はマッキーのほうができるようだ。下から腕十字、ギロチンなどをしかけていく。最後は亀になったトンプソンにマッキーが数発パンチを入れたところであっけなくトンプソンがタップ。あまり強いパンチでもなかったため、実況陣も驚き。ちょっとレベルが低すぎるな~。もともとアンダーカードだったらしいが、よくこの試合がテレビマッチになったものだ……。

■ヘビー級5分3R
○ ギルバート・アイブル[1R KO]ペドロ・ヒーゾ ×

テンションの上がらないまま、セミに突入。前の試合があまりにもひどかったのでヒーゾが出てきたところで「ヒーゾも落ちぶれたなあ」と思ってしまった(笑)。アイブルのセコンドにはジョン・ルイスの姿が。ヒーゾの入場曲はガンズの『WELCOME TO JUNGLE』。ほかにもこの『ULTIMATE CHAOS』では、AC/DCの『THUNDERSTRUCK』など、一時代前のメタルソングが多く流れており、イベント自体が古臭いムードになっていた。いや、メタルは好きなんだけどね。セミで両者ともに名前のある選手なのに、ほとんど声援はなし……。

試合が始まると、アイブルの蹴り足をすくってヒーゾがグラウンドに持ち込むが、アイブルはガードでもかなり落ち着いている。徐々に足でスペースを作りつつ、隙を見て蹴りあげ、スタンドに戻す。立ち上がるまでの動作も速い。スタンドに戻るとアイブルはパンチで攻めまくり、ハイキックはガードされたもののバランスを崩したヒーゾに一気にパウンドを落とす。これがモロに直撃し、ヒーゾは失神。ヒーゾが立ち上がれないのを見ると、アイブルは観客に静まるように合図を出し、ヒーゾが立ち上がるまで礼儀正しく正座で待機。アイブル、最近はオランダからベガスにきてジョン・ルイスとトレーニングを積んでいるらしい。「オレのMMAはこれからがスタートだ」と元気いっぱい。まだまだ闘い続けたいらしい。

■スーパーヘビー級5分3R
○ ボビー・ラシュリー[1R KO]ボブ・サップ ×

2人ともプロレス経験者なので、試合前の会見から口が達者。ボブ・サップもでかいが、ラシュリーの身体もかなり凄い。ラシュリー115キロ、サップは146キロ。ラシュリーはATTでトレーニングしてるとのこと。
試合はネットで映像が出回っているように、スタンドで打撃戦はなく、ラシュリーがサップをテイクダウンしてパウンドをドコドコ落として終わり。一応、ラシュリーはハーフのままでパウンドを打っていたので、MMAに適応できているのかどうか、よくわからなかった。サップは止められる前に二度もタップしていたが、レフェリーに気付いてもらえなかった。
しかし、サップはどこに行っても同じ。会見で「明日はビーストがKOする」とかなんとか言って最後はワハハハハハハと高笑い。当日の入場ではあの音楽でガウンを飛ばして入場、そして試合では強さを見せられずに敗退……。すっかりいつもの光景になってしまった。キャリアを積み上げるという意味では、いままでは非常に順調なのだが、そろそろラシュリーはMMAができる相手との試合をしてほしい。


■総括
アイブルの成長、ラシュリーの将来性は感じたけど、MMAの醍醐味を伝える役割を果たすべきホロデッキ、バスケスの試合は実力差のあるマッチメイクで消化不良だったし、終わってみればトム・アテンシオの試合が一番おもしろかったというオソロシイ大会。
ローカルMMAイベントのPPVなので、スポンサー頼みなのか、試合が終わると選手インタビューのあとに大会のスポンサーへのインタビューが行なわれていた。運営上、こういうスポンサーの露出は不可欠なのかもしれないが、かなりダレる。観客もMMAがわかってそうな客層でもないし、眠気を誘うおじいちゃんアナウンサーの喋りと相まってユル~い大会だった。
 

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『ULTIMATE CHAOS』を観た (1)

遅ればせながら『ULTAMATE CHAOS』のPPV放送を観た。『ULTIMATE CHAOS』は米国南部のミシシッピー州のビロキシを本拠地にしているローカルMMA団体のFight Force International(以下FFI)とPrize Fight MMAという新しいプロモーターが共同開催した大会のようだ。

PPVの実況は見たことないボブ・シェリダンとかいう小太りな白人のおじさんで、解説はキンボに勝ちエリートXCを潰した張本人セス・ペトルゼリ(笑)。中継開始前には「ヘルシーだし、ハードに練習してる。次の試合が楽しみだよ」とコメント。もうひとりの解説はデイヴ・ファーガソン。Sherdogでダン・スバーン、ジョー・ドークセンに負けた2勝2敗の選手で同名の選手がいるが、同一人物なのか不明。

■175ポンド契約5分3R
○ ジェームス・オルソー[3R終了 判定3-0]ダニー・アバーディ ×

PPVの第一試合。両者は07年のFFIで一度対戦しており、このときはオルソーが判定勝ちをしている。アバーディはTUFのシーズン3に出ていたことがあるらしく、カリブ・スターンズ、ジョルジ・グージェウに連敗してUFCからリリースされている。デビューは韓国のWXFというのが香ばしい。彼もリー・ガクスーとアントンの弟子というわけか(笑)。対するオルソーはFFIを主戦場とするファイター。打撃で攻めるアバーディに対し、オルソーはテイクダウンで上を取ってパウンド、隙を見てギロチン、下からのアームロックを狙う。グラウンドで上をキープし、パウンドでポイントをゲットしたオルソーが判定勝ち。正直PPVの第一試合にしてはかなりキツいレベル。

■ライト級5分3R
○ ブランドン・ハーダー[2R 肩固め]ジョン・ハリス ×

両者はこれがデビュー戦。ハリスは黒の防弾チョッキにサングラス、長南のようにバンダナを口に巻いて登場。スキンヘッドに金のアゴ髭は高橋和生っぽい雰囲気。そのハリス、試合が始まるとガツガツとアグレッシブな打撃戦を仕掛けるが、ハーダーも慌てずスッと組みついてテイクダウンを狙いつつ、打撃戦でも一歩も引かず、ケージ際でドツキ合いを展開。手数ではハリスだが、ハーダーはパンチ力があり、スミスはダメージを負ってしまう。2Rはハーダーがすぐにテイクダウンに成功。すぐにパスを狙うが、スミスも下から腕十字をしかけ、極まらないと見るとポジションを奪ってマウントを奪取。だが、スタミナが切れて爆発力がなくなったのが痛い。パウンドを打った際にガス欠でハーダーにスイープされ、マウントからパウンドの連打を浴び、最後は肩固めを食らってジ・エンド。両者タフでアグレッシブなシーソーゲームでいい内容だった。第一試合と違って外国の無名の新人でもこんな試合なら充分楽しめる。

■160ポンド契約5分3R
○ トム・アテンシオ[2R終了 TKO]ランディ・ヘデリック×

ご存知、『アフリクション』の副社長トム・アテンシオがプロMMAマッチに登場。巨万の富を手にしていて、すでに42歳のアテンシオ。いったい何をやっているんだと思う人もいるかもしれないが、試合を見て納得。この人は心の底からMMAが好きなんだな。25歳の相手に序盤ボコられてフラッシュダウンを喫すも、無尽蔵のスタミナでアクティブに動き続け、2Rにはヘデリックを追い込み、テイクダウンからのパウンドで猛追。2Rが終わっても気力充分のアテンシオに対し、ヘデリックはうわごとのように「もうダメだ。続けられない」を繰り返し、2R終了時に試合を放棄。鼻が折れていたという話があるが、ヘデリックが折られたのは心のほうだった。

試合後のアテンシオのマイクだが、「紳士的に挨拶」とか、「ダナ・ホワイトの名前は出さず」とかいろいろな記事があったけど、PPV放送で観たらアテンシオは以下のように話していた。

aTENCIO.jpg“Randy, thank you very much. You are tough kid. Hey Randy, screw Dana White for what he said about you bro. Screw him. He is not in the Ring. OK? Anybody who steps in the ring I got a lot of respect. It's not the critic who counts. It's the person who comes in here and puts their heart on the line. Win, lose or draw at least they had the balls in their life to step in here.”

「ランディ、ありがとう。キミは本当にタフなヤツだ。ランディ、ダナ・ホワイトがキミに何を言ったとしても、そんなの放っておけ。あんなヤツ、放っておけ。ヤツはリングに立っていないんだ。誰であれ、リングの上に立つ者であれば、俺は本当に尊敬する。批評家はどうでもいい。ここに来る者は自分の心をさらけ出しているんだ。勝つにしろ、負けるにしろ、引き分けるにしろ、少なくともキミはこのリングに上がる勇気を持っていたんだ」

普段のアテンシオは確かに紳士的であまり挑発もしないが、試合後は42歳にして命を懸けたリングで闘って勝利したこともあって興奮しており、マイクも胸にジーンときた。アテンシオとダナは生き方が全然違うし、どちらが正しいとも言えないが、少なくとも今日のアテンシオはかなりカッコよかった。

アテンシオは元シュートボクセのハファエル・コルデイロ、トレイシー・ヘス、ジョン・ディクソン(懐かしい!)らとトレーニングを積んでおり、試合でも一時も止まらず、常にアグレッシブで前に前に出て闘っていた。1Rが終わったインターバルの際には観客もスタンディングオベーションを送っていたように、この試合は決してイロモノなどではなく、小気味よくケレン味のない試合だった。42歳でこれは凄いと思う。

金満団体だとか、アパレルブランドの宣伝のために道楽でMMAをやっているとか、いろいろと『アフリクション』に対する批判は聞かれるものの、この試合だけでもアテンシオのMMAに対する愛情や心意気というものは充分に伝わったんじゃないだろうか。

長くなったので、後半は別エントリーで。

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