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『RYOのイカサマ師日記5』
2009.07.03 Friday 07:11 | 韓国格闘技
※※※※※※以下『MFIGHT』から引用※※※※※※
『RYOのイカサマ師日記5』“韓国格闘技と日本格闘技の差”
■オレの考える日本社会、在日同胞
オレは在日韓国人、いわゆる“ザイニチ”である。韓国人の両親の下、日本で生まれ、日本式の教育を受け、20歳過ぎで韓国の大学を卒業し、韓国でプロのファイターとしてデビューした。
オレの中には太極旗と日章旗が同時に存在する。頭の中と考え方には日章旗が関わっているし、自分の重要な部分には太極旗がある。それが入れ替わる時もある。もちろん、冗談半分、本気の半分の話である。
こんな自分に多くの人が「おまえもいじめられたのか?」と聞いてくる。前にも書いたが、自分にいじめられた経験はない。単に家から近いという理由で日本の学校に通っていたが、日本の友だちとはよく一緒に遊んでいた。考えてみると、いじめも本能であると思う。とくに弱い者にこそいじめの心理が存在しているもので、民族的な優越感を持つと相手が自分の下にあると考えるようだ。
愛に国境がないように、いじめにも国境はない。韓国でもいじめは深刻な問題となっている。日本の場合はニュースの報道でも、いじめの特性を見ることができる。外国人が犯罪を犯した時、その人が普段使っている日本名があっても、韓国名で報道をすることがある。
2006年、秋山成勲の起こした“クリーム塗布事件”。実際に、この事件は在日韓国人差別ではないかという話が出るほど、問題の多い事件だった。1次的には秋山本人が間違いを犯したものであるが、2次的には日本特有の民族的特性も影響している。
桜庭戦のあと、秋山成勲はメディアに対して「もともと多汗症で身体が滑りやすい」と説明した。だが、その後謝罪し、禁止されている保湿クリームを使っていたことを告白した。問題はここにある。故意であってもなくても、事件のあとに彼が言葉を言い換えたのは、結局のところ日本社会では嘘、弁解だと理解された。日本人は規則にかなり敏感だ。自分の過ちは恥であると考え、すぐに相手に謝りに行く。そして反則に対してはアレルギーといっていいほど、過敏に反応する。もちろん犯罪に対しても同じだ。
こうしたことから、秋山成勲は復帰したあとも悪役という仮面をかぶることになったのだ。
■日本総合格闘技と韓国総合格闘技の差
韓国と日本を行き来しながら、オレは日本人や韓国人と数多く闘ってきた。勝った試合もあったが、負けた試合もあった。同じ東洋人だが、日本人と韓国人には皮膚感覚で感じられるほどハッキリとした違いがある。
韓国人選手は強い身体能力を活かして力で強く圧迫する傾向がある。そして本能的な闘争心があるため、殴られてもかまわず前に出る。韓国人の選手が日本にくるとKOでの勝利が多くなるのも、そうしたことと関係があると思う。
一方、日本の場合は少し違う。基礎体力や基礎筋力は韓国人選手に比べて少し遅れをとるが、考えを重ねて相手を徹底的に研究して試合をする。
また秋山成勲の話になるが、彼と練習する選手の中に秋山の柔道後輩がいるが、その友人によると、秋山は泰陵(テルン:韓国の国家代表チームが収容される選手村)式の練習方法が合わなかったという。泰陵式トレーニングはあまりにも厳しい追い込み練習ばかりやるので、細部の技術をもっと磨きたいと思っていた秋山とはソリが合わなかったのだ。
エリートスポーツ選手でもこのような差があるように、総合格闘技でも日本と韓国には違いがある。どちらがいいとは言えないが、基本的な差があるということは明らかだ。両方を適当に混ぜればいいが、現実にはそう簡単にはいかない。
日本に吉鷹弘という有名な打撃のトレーナーがいる。シュートポクシングの元チャンピオンで、現役時代には世界的な選手と肩を並べる一流の選手だった。おもしろいのは、この人はもともとサラリーマンで、現在でもサラリーマンであるという点だ。選手時代には二種類の名前で二重生活をしていた。凄い精神力の持ち主だ。
現在は一週間に二度ほど、大阪のシューティングジムでプロ&アマ、一般人を対象にした打撃クラスを開いている。吉鷹先生の話を聞くために全国各地のプロやアマの選手がやってくる。実際に日本の格闘技の打撃技術で最も有名な人で、雑誌で連載もしているが、勝敗予想をすれば90パーセント以上は当ててしまう。
人体に関する理論も鋭いし、キックボクシングだけでなく各種の武術にも造詣が深く、彼の説明を聞けば簡単に理解できてしまう。彼は大企業で夜10時まで働き、そのあとにセミナーを開いている。山本元気、桜井“マッハ”速人たちが彼の話を聞くために大阪までくるのだから、あえて彼がいかに素晴らしいかを説明する必要もないだろう。
指導法も腕が長い者、腕が太い者、胸筋が発達した者など、個人の身体的特性によって違うことを教える。「君はストレートを打つな」、「君はガードをここまで上げろ」など、指導する内容もそれぞれ違っている。もちろん、人体力学と人間の身体の特性を考慮し、それぞれに合った方法を教えているのだ。
このような例を見ても、日本の格闘技は研究・分析する面において強さを持っていることがわかるだろう。
※※※※※※※※
『RYOのイカサマ師日記6』
『RYOのイカサマ師日記6』
2009.07.03 Friday 03:26 | 韓国格闘技
※※※※※※以下『MFIGHT』から引用※※※※※※
『RYOのイカサマ師日記6』“格闘技はオレの夢をかなえる唯一のアイテム”
一週間、話題も多く問題も多かったこのコラムもいよいよ最後である。ほとんどの話は韓国と日本に関するもの、オレの家族の話、秋山成勲、格闘技についてのものだった。
日本と韓国を行き来する中で、多くの人々がオレの仕事を手伝ってくれている。日本では少し有名になったプロレスラーの弟、崔領二もいつも助けてくれる。韓国では真武館韓国支部のイ・ヨンギュ本部長が実の兄貴のように世話してくれる。
弟の崔領二はイギリス留学に行って、なぜか反強制的にプロレスラーになったが、いまではファンからバイクのプレゼントをもらうほどになった。ちなみに2007年7月の『HERO’S』の試合が終わったあと、オレは東京から大阪までそのバイクに乗って家に帰った。8時間もかかった。
弟に関する話をもう少しすると、崔領二は本当にトンパチな男だ。人をビックリさせるのが好きなヤツで、この場で書けない話も山ほどある。オレも弟もそうだが、二人とも背が高くて骨格がいい。それでオレたち兄弟は小さい頃、誰かに殴られて帰ってくるようなことがなかった。弟は大きくなってから、むしろ×××を殴って帰ってくることもあった。
格闘技はオレにとって夢を叶える唯一のアイテムだ。人生で善悪を知る人間になるためには社会的な尊敬と羨望を引き受ける存在にならなければならない。格闘家は芸能人ではないが、スターになることはできる。オレ自身はスターになりたいという気持ちはないが、多くのことを経験し、世の中のすべてことを理解する人間になりたい。“70歳になって屋台で焼酎を傾ける、落ちぶれたジジイ”になるためには、多くの選手と闘って勝たなければならない。
「いつまで現役を続けるの?」と聞かれることがある。オレはあえて選手生活に対する限界を決めたくはない。ランディ・クートゥアーのように自分の身体が動く日までずっと闘っていたい。
何年か前からオレは“トータルファイター”になるために激しい練習を積んでいる。過去にはただ寝技だけを練習する人間だったが、いまでは総合格闘技の達人になるため、血の出るような努力を続けている。だがいまはまだ過渡期にすぎない。打撃と寝技のつなぎをよりうまくやるためには、もっと試合をしなければならないし、もっとトレーニングを積まなければならない。
ある人に「自分の道場をやってみないか?」と言われたこともあるが、オレは人間がそんなに好きではないので道場経営をするつもりはない。ただ、誰かを教えることについては自信がある。もし自分の道場を作ることがあれば、指導がうまいことで噂になる自信はある。ただ、いまはバイトを続けながら闘い続けることのほうが大事だと思う。
日本と韓国を往来しながら、これから韓国でしたいことは、お世話になっている真武館空手韓国支部の選手を日本の大会に送り出すことと、その道筋を作ってやることだ。もちろんこれは真武館に限ってのことだ。
このコラムでは、オレは秋山成勲についていろいろ好きなことを言ってきたが、結局秋山成勲は自分にとっていつかは闘うべき存在なのだ。格闘家として認めるべき部分はあるし、同じ在日韓国人として共感する部分もあれば、共感できない部分もある。学びたい部分もあれば、絶対に真似したくない部分もある。あらため言っておきたいのは秋山成勲と闘う前に、イム・ジェソクと試合をしてリベンジしたいということ。
いまは日本で試合をしているが、機会があればまた韓国のリングにも上がることもあるだろう。オレのホームグラウンドである奨忠体育館、あるいはほかの会場でファンのみんなと魂を共有したい。
ここまで自分の文章を読んでくれた人に感謝したい。楽しく読んでくれた方、または批判する人もいるだろう。それでもオレのことを忘れず、関心を持ってくれて感謝している。この文章を読んでいるあなたは、真の奇人に違いない。
「さあ、オレを制圧してみろ!」(『GO! スーパーコリアン』でのRYOの決めゼリフ)
完
7.4『M-1Challenge』韓国大会
2009.06.26 Friday 13:19 | 韓国格闘技
■7.4『M-1Challenge』韓国ソウル市清忠体育館大会
■ブルガリア vs フィンランド
ヤンコ・ヤネフ vs ニコ・プハカ
イワン・イワノフ vs ヤンネ・トゥリリンタ
ローゼン・ドミティロフ vs ミッコ・スヴァント
エミール・サモイロフ vs マルクス・ヴァンティネン
ニコラ・ディプチノフ vs マルクス・ヴァルトネン
■USA vs ロシアインペリアル
デイブ・ジェンセン vs アミルカン・マジコフ
ファビオ・ナシメント vs マラット・イラエフ
ギヴァ・サンタナ vs ラジミール・ガブドゥリン
トニー・ロペス vs ヴィクトル・ネムコフ
シェイン・デル・ロザリオ vs マクシム・グリシン
■韓国 vs ブラジル
ナム・ウィチョル vs ハクラン・ディアス
キム・ドヒョン vs エドアルド・パンプロナ
キム・ジェヨン vs ダニエル・アカーシオ
イ・ドルヒ vs アレハンドロ・マチャド
ヤン・ヘジュン vs ヨアキム・フェレイラ
あいかわらず豪華なんだか、何だかわからないM-1チャレンジ。
今度は韓国大会です。7月4日、ソウル清忠体育館大会。
誰に向けてやっているのかわからないブルガリア vs フィンランドはいいとして(個人的にトゥリリンタは楽しみにしているが)、注目はUSAの“米国産腕十字職人”サンタナと韓国チーム・タックルのヤン・ヘジュン。ヘジュンの相手はUFCでヴェウドゥムを破ったジュニオール・ドン・サントスに唯一土をつけている選手なので、大会のメインにふさわしいカードだろう。このレベルの相手にヤン・ヘジュンはどこまで闘えるのか興味深い。ブラジル勢はアカーシオ、そしてパンクラスでも来日していたハクラン、パンプロナなど、いい選手を揃えてきているので、ホームの韓国勢にとっては厳しい闘いになるだろう。
■ギヴァ・サンタナのハイライト映像
マイク・ブラウンインタビュー@MFIGHT
2009.06.23 Tuesday 14:08 | 韓国格闘技
韓国の格闘技ニュースサイトとしては、その情報量とクオリティでトップを守り続けている『MFIGHT』が、最近アメリカでの現地スタッフをゲットしたのか、パートタイムなのかわからないが、『WEC41』で圧倒的な強さを見せたマイク・ブラウンの独占インタビューに成功している。独占というからには、他では読めそうもないので、英語→韓国語→日本語の順となるが、翻訳・編集したものを以下に掲載する。
※※※※
ブラウン 嬉しい。5分5ラウンドを最後まで戦ったのは初めてのことだった。自分のキャリアに貴重な勝利がまた一つ増やすことができた。
――試合後のインタビューでは涙を見せていたが。
ブラウン ああ、少し感情が込み上げてきたんだ(笑)。ユライヤとの最初の試合で自分は勝つことができたが、誰も私の勝利を望んでいなかったからね。そういう感情を思い出してああなってしまった。
――勝利はどのようにお祝いしたか?
ブラウン パーティーをたくさんやったよ。大学時代の友人、地元の友人が試合も自分の観にきてくれた。彼ら楽しい時間を過ごしたよ。
――試合ではあなたの驚異的な体力が印象に残った。その体力は持って生まれたものか?
ブラウン 私はいつもスパーリングをたくさんしている。それがとても役に立った。ユライヤは速くて力の強い選手だ。彼とクリンチやレスリングで勝負して力を使ってしまうよりは自分のボクシングテクニックを生かしてスタミナを温存しようとした。具体的な作戦としては、スタンドで強いパンチでダメージを負わせた後、グラウンドでのサブミッションを狙った。だがユライヤはとてもタフで、作戦通りにはいかなかった。
――1R終了後、ユライヤ・フェイバーの右拳が折れたが、これには気づいていたか?
ブラウン 彼に何かよくないことが起きたのかな、とは思った。ある瞬間からかユライヤがヒジ攻撃を何度も出すようになって「何か変だ」と感じた。正確にどちらの手を負傷したのかはわからなかった。自分のセコンドは「ユライヤが左手を痛めた」とアドバイスしてくれたが、実際に負傷していたのは右拳だった。ただ、彼は右手を負傷していても充分威力を持っていた。とくに彼のヒジでの攻撃は非常に厳しいものだった。
――会場はユライヤ・フェイバーの故郷、カリフォルニアで、彼に大歓声を送っていた。そのことは気になったか?
ブラウン いや、それはあまり気にならなかった。とくに試合には影響なかったよ。
――WECで5連続KO&一本勝ちのホゼ・アルドが次の挑戦者候補に挙がっているが。
ブラウン それはまだ何も決まっていないし、WECからオファーも受けていない。ただ、おそらく彼とは闘うことになるだろう。間違いなくボ・アルドはいまフェザー級で最も勢いのある選手だろう。彼は対戦相手をすべて殴り倒しているからね。
――ユライヤ・フェイバーとの三度目の試合についてはどう思うか?
ブラウン ファンが望むなら(やるよ)。そのためにはユライヤが何度か試合に勝たなければならないだろう。
――普段の体重は何キロぐらい?
ブラウン 74キロぐらいだね。
――食事の摂り方などは厳しくするほうか?
ブラウン いや。食べたいものはなんでも食べるよ。牛肉もそうだし、マウンテンデューのような炭酸飲料も好きだよ(笑)。
――あなたは普段ATTでデスクワークをしていると聞いた。WECでチャンピオンになってもそれに変わりはない?
ブラウン もちろん。相変らずジムにかかってくる電話の受け答えをいているよ。
――電話をかけた人があなたと話していると知ったら驚くだろう。
ブラウン そういうことも場合も時々あるよ。いたずら電話もね(笑)。
――たとえばどんな電話?
ブラウン 電話を取ると、いきなり「オレはGSPだ! 次の『UFC100』でチアゴ・アウベスをボコボコにしてやるぜ」とか言ってくるのがあったな(笑)。
――ATTの選手が非常に強い。チームの雰囲気はどうか?
ブラウン 非常に家族的な雰囲気だね。みんないたずら好きだよ。無邪気なイタズラや冗談はしょっちゅうさ。とくにジムのコンピュータを使った後、Eメールのアカウントをログアウトしないでいると、大変なことになるよ。あとでコンピュータを使う人が自分のIDでどんなことをするかわかったもんじゃないよ(笑)。
――いつもはどんな選手と練習しているのか?
ブラウン ATTにはいい選手たちが非常に多い。JZカルバン、イーブス・エドワーズ、ドリュー・フィケット、ハファエル・ディアス、マーカス・アウレリオたちとトレーニングすることが多いね。
――ATTでトレーニングするデニス・カーンとも親しいと聞いたが。
ブラウン もちろんだ。デニスはいま、ビザの問題でアメリカに来ることはできないので、トレーニングはできていないが、彼がまたチームに復帰することを待ち望んでいるよ。
――ユライア・フェイバーはフェザー級のスーパースターだった。彼に勝ってチャンピオンになってから、あなたの人生には多くの変化があったと思うが?
ブラウン 彼に最初の試合で勝ってから変化を感じた。大きく三つあるんだが、経済的な変化、認知度の上昇、そして多くのインタビューの依頼だ。街でもたくさんの人が自分に声をかけてくれるようになったし、経済的にも余裕ができた。
――そこにいたるまでの道のりは簡単なものではなかったと思うが、途中でプロ選手を辞めることは考えなかったのか?
ブラウン いままで二、三度、やめようかと考えたこともある。ケガも多かったし、お金を儲けることができなかったから経済的にも非常に苦しかった。とくに自分の階級であるフェザー級は2~3年前まで注目されることのない階級だった。だが、その後WECができたので、WECを制覇してやろうという自分の目標ができた。その目標がプロファイターの人生を継続するうえで多いに役立った。確かなのはファイターという職業は一生の職業ではないということだ。私もいつかは引退をしなければならない時がくる。その時までに何試合かビッグファイトをしたいね。
※※※※
写真提供:Josh Hedges/ZUFFA
動向不明のFMCの旗揚げ戦はいつ?
2009.06.22 Monday 23:06 | 韓国格闘技
8月15日に旗揚げを予定している韓国の新MMAイベントFMC(Fighting Mixed Combative)。旗揚げ戦にはマーク・ハント、エメリヤーエンコ・アレキサンダー、ブラゴイ・イワノフ、チェ・ムベといったファイターを出場させると豪語していたが、イワノフは8月2日の『戦極』への参戦が決定。期待していたマーク・ハントは『DREAM.9』のスーパーハルクトーナメント一回戦でゲガール・ムサシにいいところなく敗退してしまった。
マーク・ハントのギャラは決して安くないので、まさかFMCが本気で呼ぶとは思っていなかったが、韓国の複数の格闘技会関係者からの情報によると、FMC関係者はハントが出場する5.26『DREAM.9』横浜アリーナ大会のために来日して会場入りしていたらしく、ハントの敗戦を見てかなり動揺していたという。ハントの敗戦、イワノフの8.2『戦極』参戦もあり、FMCの旗揚げを9月に大会を延期する可能性も出ている ようだ。
海外の報道では、9月29日にFMCでイワノフ vs アレキの試合を行なうという報道があるが、韓国ではこの件に関する報道は一切なし。7月4日には、アマチュア大会『DREAD』を開催するという情報もあったが、いまだ公式HPなども見つけられず。ただし、韓国の格闘技界のインサイダー情報によると、8.15の日韓対抗戦用に某選手の獲得に動いているという情報もあるので、まるっきり何もしていないというわけではなさそう。
ライバル団体の『武神』のスポークスマン、キム・ボムソク氏も「FMCにもうまくいってほしい。韓国格闘技界を盛り上げてほしいよ」と成功を願っていたが、はたしてどうなるのか……?
『武神』クォン・アソル vs クォン・ミンソク
2009.06.21 Sunday 21:39 | 韓国格闘技
『武神』でもうひとつ話題になっていたカードがこれ。
■武神ルール3分3R
○ クォン・ミンソク[3R終了 判定3-0]クォン・アソル ×
HIROYAとの対戦経験があるクォン・ミンソクは、“オルチャン”(韓国語でイケメン)というニックネームが示すようにかわいらしい顔をしているが、韓国期待の本格派。いまでも鬼のように強い忠武ジム(韓国メジロジム)のチェ・ヨンジェ館長がビシビシ鍛えている。対するクォン・アソルは『戦極』や『HERO’S KOREA』などに参戦経験のあるMMAファイター。テクニカルではないが、圧力をかけて荒々しく前に出ていくストライカーだ。スピリットMCでは70級の主力ファイター。同じく『戦極』に参戦経験のあるイ・グァンヒのライバルだ。
韓国にクォンという姓は一つしかないので、必然的に両者は親戚同士なのだが、試合前から口が悪いことで有名なクォン・アソルは、徹底的にミンソクを挑発。過剰な発言はほとんどしないミンソクはこれに乗らず、マイペースに受け答えするなど、両者は好対照な性格。
また、両者はファイトスタイルもまったく正反対。テクニックに裏打ちされた華麗なキックボクシングを得意とするミンソクに対し、小細工は一切なしのパチバチファイトが信条のアソル。当然、試合ではアソルがペースを乱そうとして乱打戦に持ち込もうとするが、ミンソクは相手が前に出てくると横にいなしたり、ローで出足を止め、隙があればハイキックをブチ込むなど、多彩で高度な技術でアソルを翻弄。
中盤、アソルの金的がミンソクに入ったが、リプレイを見たアソルは「入ってないじゃないか」と激怒。しかし、これはカメラの角度が悪かっただけでリングサイドからは金的に入っているのがハッキリ見えた。荒削りなのはアソルのいいところだが、こうした些細なことで集中力を切らせると試合ではそれがマイナスに働く。試合全体を通してアソルはアグレッシブに闘い、できることはやったが、ミンソクは随所で効果的な打撃を上下に散らして打ち分け、ポイントを確実に奪っていった。
判定3-0という結果を疑問を持った人もいるかもしれないが、キックボクシングの試合としてはミンソクの完勝と言える内容だった。ハン・スーファン vs キム・セギの試合とは違い、アソルのMMA的な試合ペースに持ち込ませなかったミンソクの技術の高さが光った。アソルはこの試合の経験を活かしてMMAでもっと試合をしてほしい。