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STRIKEFORCEを観た

STRIKEFORCEがエリートXCの所有する資産を買収して、大きく変わった点と言えば、やはり映像のクオリティ。前回ショータイムで放送された新生STRIKEFORCEは、荘厳な記者会見の映像からしてメチャクチャ格好よくて、痺れたものだった。STRIKEFORCE中継の中で、“NEW ERA”(新世紀)をキーワードにしていたが、いつでも同じつくりのUFC中継には少し飽きがきていたので、すんなり心に響くものだった。

sada.jpg今回は、前回の新生STRIKEFORCE中継の時に比べれば、それほど驚かされる映像ではなかったが、それでも荘厳な音楽とともにスローモーションを中心にした映像とインタビューカットが交互に映し出される作りは、UFCとは違う個性となっていた。解説は前回メインを飾ったフランク・シャムロック。ケニー・フロリアンに劣らず、こちらもとにかくよく舌が回る。

以下、試合の感想。

■ライトヘビー級5分3R
○ マイク・ホワイトヘッド[3R終了 判定3-0]ケビン・ランデルマン ×
試合前に実況が「この試合は早く終わるでしょう」と言ったように、テレビ中継の第一試合を飾るべく、ダイナミックな試合が期待されたカードだったが、内容はちょっと期待外れ。とくに、ランデルマンが非常に消極的だった。とにかく前に出ないし、スタンドでパンチをまったく出さない。2R終了までで10発もパンチを出さなかったのではないか。3Rに唐突にメガトンパンチを放ってホワイトヘッドをダウンさせ、得意のパウンド連打で追い詰めたが、余力のあるホワイトヘッドに凌がれて判定負け。

■ウェルター級5分3R
○ ジョー・リグス[3R終了 判定3-0]フィル・バローニ ×
ランデルマンに続き、“筋肉三兄弟”の三男坊、フィル・バローニが登場。だが、ウェルター級(77.1キロ)まで絞ったにもかかわらず、バローニの動きにキレはなく、リグスの打撃をしこたま食らって判定負け。いまさらだが、やはりハンマーハウス勢の闘い方はかなり前時代的すぎる。ファイターとしての自分の個性やファイトスタイルはなかなか変えられないだろうが、何か変革を図らないと、このまま埋没してしまうだろう。

■180ポンド契約5分3R
○ ニック・ディアズ[3R チョーク]スコット・スミス×
81.6キロ契約で行なわれた試合だが、体重を上げたにもかかわらず、ニック・ディアズの強さはハンパなかった。スコット・スミスは、前回のベンジー・ラダック戦での大逆転勝利が記憶に新しいタフなファイターだが、10センチもリーチで勝るディアズにものすごい数のパンチを被弾。とくにボディへのパンチを効かされてダウン。最後はチョークで極められてしまった。それにしても、“兄貴”ディアズのパンチの当て勘は素晴らしい。ラダックの強烈な打撃でも音を上げなかったスミスをかつての五味のように、徐々に削って最後は心ごと折ってしまった。これでまだ25歳なのだから、ディアズは本当に侮れない。ナチュラルヒールのキャラもあって、STRIKEFORCEには欠かせない存在となりそう。次はMMA復帰を明言しているKJヌーンズとの再戦が観たい。

■ヘビー級5分3R
○ プレット・ロジャース[1R KO]アンドレ・アルロフスキー ×
アッという間の秒殺劇。ここの最近の試合を観ていても、ブレット・ロジャースの潜在能力は高いと思っていたが、この結果には驚いた。ワンパンチで試合が決まってしまうのが、ヘビー級の試合だが、アルロフスキーはちょっとロジャースを甘く見ていたのではないか。様子を見ようとしている間にやられてしまった。でかくても動けるロジャースはハングリーで危険な存在。次はアリスターとの試合が観てみたい。

■182ポンド契約5分3R
○ ジェイク・シールズ[1R ギロチン]ロビー・ローラー ×
この試合も82.6キロ契約。エリートXCのミドル級とウェルター級王者対決。最初はテイクダウン狙いのシールズのタックルをうまく切っていたローラーだが、シールズはスタンドでミドルを打ちながら距離を測り、組みついて金網際でギロチンへ。ローラーは一度持ち上げたものの、すぐにタップ。シールズは日本で修斗、パンクラス、GCMなどで闘っていたときは判定決着が多いという印象だったが、最近では8連続一本&KO勝利を収めており、まさに全盛期。ぜひともUFCの“神の階級”でその実力を証明してほしいが、政治的に難しいだろう。ディアズはシーザーグレイシーの同門だし、闘う相手を見つけるのが難しそう。DREAMのウェルター級GPの王者と闘うのならおもしろいかもしれない。

STRIKEFORCEの中継では『アフリクション』のヒョードル vs ジョシュ戦をかなり煽っていたので、両団体は交流を深めていきそうな雰囲気。格闘技界的には『アフリクション』が第3回大会で終わって、STRIKEFORCEに吸収されたりすると、UFCに対する巨大な対抗馬ができておもしろいのだが……はたしてどうなるか。

テレビマッチの最初にハンマーハウス勢がミソをつけたものの、その後の3試合はいい内容だった。個人的MVPはニック・ディアズ。
 

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