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『UFC99』雑感

少しし遅れて『UFC99』も観た。『WEC41』、STRIKEFORCEを立て続けに観たあとなので、なかなか興味深かった。WECに比べればやはりUFC中継の映像は安定感があるという感じ。まぁ、それがひとによってはマンネリに感じるかもしれないが。

vsadfsda.jpgUFC初のドイツ大会だったが、やはりアメリカの観客よりもグラウンドの展開への理解が低いような気がした。アメリカでの復帰戦なら宇野選手のカムバックも温かく拍手で迎えられたのかもしれないが、ドイツでは日米対決だからかあまり反応もなし。試合でもかなりブーイングが飛んでいた。アンダーカードでドイツの選手が2選手出ていたのだが、そのときの会場の雰囲気はどうだったのだろうか。

■ライト級5分3R
○ スペンサー・フィッシャー[3R終了 判定3-0]宇野薫 ×
「12年以上のプロMMA経験」「勝利で最も多いのはサブミッション」という以外に、「UNFLAPPABLE」(危機に直面しても動じない)と紹介された宇野薫。スペンサー・フィッシャーとの試合を主導していたのは、間違いなく宇野選手だった。キレのあるタックルを積極的に繰り出したし、スプロールされても状況に合わせて素早く反応していく様はさすがという感じ。相手のフィシャー陣営も1R終わりのインターバルに、「ブーイングは気にするな! パーフェクトな試合ができているぞ」と檄を飛ばしていたので、相手のタックルにどう対処するか、しっかり研究してきていたようだった。

だが、宇野選手はテイクダウンに手間取ってしまい、要所でフィッシャーの打撃をもらってしまう。3Rの残り一分で宇野選手がマウントを取ってパウンドで攻め立てたが、あの時間がもう少し長ければ勝敗はひっくり返ったかもしれない。マストでなければ1Rはドローだし、3Rは宇野選手だと思ったが、結果は3-0。決してダイナミックではなかったが、テクニカルでキワの攻防がギッシリ詰まった攻防だった。ドイツの観客がそれを理解するのに、何年ぐらいかかるのだろうか。

■ヘビー級5分3R
○ ミルコ・クロコップ[1R KO]ムスタファ・アルターク ×
ミルコの相手は格下の選手だったが、身体の張りや反応はよかったので、少なくとも一時の最悪なコンディションとは違って見えた。最後のKOの前にミルコのサミングが入っていたことが、リプレイで明らかになっていたが、あれは入っていなくても勝敗に大きな影響はなかったと思う。ただ、ミルコは1R最初の方から突っ込んでくる相手のおでこをずっとオープンハンドで制していたので、あの場面でなくてもサミングは起こりやすい状態だった。次はDREAMという話もあるが、

■195ポンド契約5分3R
○ リッチ・フランクリン[3R終了 判定3-0]ヴァンダレイ・シウバ ×
ヴァンダレイはまだ32歳だけど、かつてのギラギラとした剥き出しの獰猛さは影を潜め、いまではちょっとアスリートっぽくなった感じ。試合中に足を滑らせる場面が多く、ダメージの蓄積を感じさせるが、それでも多少沈滞気味だった『UFC99』の会場を熱狂させるあたりはさすがのメインイベンター。
いまも昔も変わらないヴァンダレイの遮二無二に剛腕フックを連打するスタイルは、研究されまくっていて、フランクリンには距離を取られてストレート系で先手を打たれていたけど、自分の持ち味を充分に出し切ったと思う。初のドイツ大会を大団円で終わらせたのは、結局ヴァンダレイだったし、勝ったフランクリンよりもずっと輝いて見えた。今後は試合間隔をあけながら、ミドルで意味のある相手とやっていってほしい。

※※※

全体的にUFCはWECに比べてやはり大味に感じた。言いかえればそれはダイナミックで迫力がある、ということなのだが、明らかにテクニカルな宇野 vs フィッシャーの試合は浮いていたし、会場の観客のニーズにはあっていないように見えた。WECにもライト級はあるわけで、現在はこの階級だけ二部リーグ制になっている。そうしている意味もよくわからないし、ヴァーサスTVとスパイクTVで放送局の違うWECとUFCだが、ブランドの格差をどうすべきかの議論は行なわれているとも聞く。どうせなら、UFCはウェルター級以上にして、WECにBJペンを登場させてWECのPPVに踏み切るとか、WECにも“UFC提供試合”として派手な重量級の試合を1つ、2つ組むとか、そんな工夫があってもおもしろいのでは。
 

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